各区には職員寮(職員住宅)がある
特別区を受験予定の人からよく質問があるのが、
「職員になったら、職員寮とかってあるんですかね?」
というものです。
都心に住むと家賃が高額ですので、できるだけ安く暮らしたいという思いがあるのでしょう。地方から引っ越す人だとなおさら気になりますよね。
結論から言うと、
各区には職員寮(職員住宅)があります。
ただ、私のほうでも23区すべてに職員寮があるかどうかは確認しきれていませんので、あらかじめお伝えしておきます。
住宅の呼び名は区によって異なる
特別区の職員専用住宅は区によって名称が異なります。墨田区では「防災待機職員住宅」ですし、新宿区なら「防災職員住宅」、渋谷区なら「職員防災住宅」、中野区なら「防災要員住宅」です。
この4つの区の住宅については、名前からも分かると思いますが、福利厚生のための住宅ではないということです。あくまで、災害発生時にすぐに駆けつけられる職員を確保するために設けられた住宅となっております。
特別区では区外から通勤している職員が多く、災害時にすぐに駆けつけられる職員が不足していることが課題となっています。このため、区内で安く住居を提供することで、災害時の迅速な対応に備えているのです。
ただ、すべての区が防災対策ではなく、目黒区のように福利厚生の一環として職員住宅を設置している区もあります。
建物は古いところが多いが、立地が最高の住宅も
区役所の職員住宅については、築年数が古いところが多いです。
ただ、立地的には最高な場所もあります。
例えば、台東区ですと秋葉原駅から徒歩7分程度に職員寮(独身用)があるのですが、家賃は2万円以下となっています。私の教え子が入居していたのですが、家賃が安くて貯金もできて立地が最高だと喜んでいました。
ただ、職員寮の入居者は、年に数回実施される「防災訓練」には参加が義務となっているので、これが面倒であると経験者採用枠で入庁した教え子が言っていました。
ほかにも、中野区の場合には、職員住宅から自転車で通勤している職員もいます。都心で満員電車に乗らずに通勤できるのは最高の環境でしょう。
希望者が必ず入居できるとは限らない
このように家賃が安い職員住宅ですが、希望者が全員入居できるとは限りません。
職員住宅によっては定員が10数人というところもありますし、立地が良く比較的きれいな住宅には応募者も多くなります。
また、入居期間は3年間までと決まっている区や、一定の年齢以上になると家賃が値上がりする区もあります。あるいは、社会人だと家庭のある人も多いと思いますが、単身者でないと入居できない場合もあるんです。
ここらへんについては、志望区の状況を確認しておく必要があるでしょう。
採用説明会などでは人事担当に質問しにくいかもしれませんが、グーグルで「〇〇区 職員 住宅」などと検索すると、「〇〇区 防災職員住宅 管理規則」といったものが出てきますので、それを見ると住宅の場所や家賃が分かります。
★参考情報:職員住宅に関する規程(一部掲載)
毎日勉強していると、ときにはモチベーションが下がってきたりしますが、自分自身が区職員となったときの暮らしや住まいなどについて考えてみるのも、モチベーションアップには有効だと思います。
ぜひ未来の姿を想像し、特別区の最終合格に向けて頑張ってください。