警察官の採用試験には、消防職や事務職などにはない「ウラの採用基準」が存在します。
「ウラの採用基準」とは「親の職業」です。
もちろん警察側はそのようなことは公表していませんが、私がこれまで数多くの社会人受験生を指導する中で、親の職業が合否に大きく関わっていることを感じてきました。
特に両親が以下の3つの職業に就いている場合には、いくら本人が優秀であっても警察官への採用は非常に厳しくなるでしょう。
新興宗教の関連組織
受験生本人が無宗教であったとしても、両親が新興宗教の組織や関連団体の職員だった場合には採用において大きな不利を受けることになります。
仏教やキリスト教ですと問題はありませんが、その他の宗教に関連している場合、ほとんどの県警において合格は厳しいものとなるでしょう。
ただし、大阪府警ではこれまでも創価学会員の方が合格を果たしています。そのため、大阪府警の場合には宗教的な不利はありません。
労働組合の職員
両親が労働組合の職員の場合も、警察官の採用試験において大きな不利を受けることになります。
これまでの指導経験において、非常に優秀な社会人が何度受験しても合格できないことがあったのですが、その方のお父様は労働組合の職員でした。
その受験生の場合、面接試験でも父親の仕事内容に関する質問が非常に多かったとのことで、3名の面接官全員から親の仕事内容に関する質問を受けたと言っておりました。
警察官採用試験では親の職業も面接カード等で申告させられますので、ここを隠し通すことは難しいでしょう。
なぜ労働組合に対して警察はマイナス評価をしているかというと、労働組合の活動の多くが政治的な活動であり、共産党などの野党を支援している組合がほとんどだからです。
共産党やその他の野党の多くは、国家権力(警察組織)に対して批判的な立場ですので、両親が労働組合に関わっている場合には、その子ども(受験生)も不合格となる可能性が格段に高くなります。
政党(政治団体)の職員
警察組織(公務員組織)というのは、警察官が政治とのつながりを持つことや政治活動に関与していることを非常に嫌がります。
このため、両親が政党や政治団体などの職員であった場合も、いくら受験生が無党派層であったとしても大きな減点を受けることになります。
特に両親が共産党やその他野党の政党職員だった場合には、いくら試験成績が優秀でも不合格となる可能性が非常に高くなると考えられます。
これは私がこれまで見てきた数件の事例から言えることです。
ただし、与党である自民党職員だった場合については指導経験がないため、合否に関して断言できない部分があります。この点はご注意ください。
おわりに
以上が警察官採用試験に親の職業が影響する事例となります。
これまで多くの社会人を指導してきて、本人がものすごく真面目に努力していても、親の職業を理由に不合格となったり、警察官の夢を断念したりする光景をたびたび見てきました。
これは非常につらいことです。
これから警察官を目指そうと考えている方は、せっかくの努力が無駄にならないよう、試験に向けて準備を始める前に(予備校などに通う前に)親の職業や宗教などについて必ず確認してみてください。